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荒木 康史; 末永 大輝*; 鈴木 渓; 安井 繁宏*
Physical Review Research (Internet), 3(2), p.023098_1 - 023098_17, 2021/05
相対論的フェルミオンのスピンは軌道自由度と強い相関を持つ。このような相対論的粒子と非相対論的粒子が混在する場合の効果として、本研究ではスピン-軌道帯磁率に着目する。スピン-軌道帯磁率は軌道磁場(粒子の軌道運動に対してベクトルポテンシャルとして働く磁場の効果)に対するスピン偏極の応答として定義されるものであり、スピン-軌道相互作用に起因するものである。理論解析の結果、相対論的粒子と非相対論的粒子の混成がある場合、スピン-軌道帯磁率はバンド混成点近傍のフェルミエネルギーで変化することが示された。この混成効果により、磁場下では非相対論的粒子のスピン偏極も誘起されることが明らかになった。さらにこの混成効果は、熱平衡を破るような動的な磁場の摂動下では増強されることを明らかにした。スピン-軌道帯磁率に対するこれらの効果は、固体中のディラック電子に対する結晶対称性の破れや不純物ドープ、および相対論的重イオン衝突における軽いクォークと重いクォークの混成といった状況下で、実験的に実現されうることを議論する。
大谷 恭平; 塚田 隆; 上野 文義; 加藤 千明
材料と環境, 69(9), p.246 - 252, 2020/09
本研究では、気液交番環境における炭素鋼の腐食速度に及ぼす人工海水濃度の影響を調査し、更に人工海水濃度により異なる炭素鋼の腐食機構を明らかにすることを目的とした。その結果より、純水から200倍希釈人工海水までの薄い濃度領域では濃度の増大に伴って腐食速度は加速し、20倍希釈から無希釈人工海水までの濃い濃度領域では濃度の増大に伴って腐食速度は減少することを見出した。濃度の高い人工海水中で炭素鋼の腐食が抑制された理由は、腐食による表面近傍のpH増大に伴い人工海水中のMgやCaイオンが反応界面に析出して表面を覆うことで、酸素還元反応が抑制されたためであると考えられる。
市川 隆敏; 岩本 昭
Physical Review C, 71(6), p.067601_1 - 067601_4, 2005/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Physics, Nuclear)コールドフュージョン反応の入口チャネルでの電荷分極が原因で生じるクーロン障壁の高さの減少を見積もった。超重核合成のための重イオン反応では入射核と標的核の陽子数の増加とともにクーロン反発力が大きくなるので、電荷分極が生じると考えられる。生じた電荷分極は衝突間のクーロン相互作用エネルギーを減少させる一方、標的核と入射核の自己エネルギーは対称エネルギーの増加のために増加する。われわれは生じる電荷の変位は表面と体積電荷成分の和と仮定して、自己エネルギーはDropletモデルを用いて電荷分極の大きさを見積もった。本論文中で軽い核と重い核の電荷分極の違いと、超重核合成に関するクーロン障壁の高さの減少を見積もる。
Tai, R.; 並河 一道; 澤田 昭勝*; 岸本 牧; 田中 桃子; Lu, P.*; 永島 圭介; 圓山 裕*; 安藤 正海*
Physical Review Letters, 93(8), p.087601_1 - 087601_4, 2004/08
被引用回数:76 パーセンタイル:89.47(Physics, Multidisciplinary)チタン酸バリウムのフェロ相とパラ相に存在する分極クラスターをピコ秒X線レーザーを用いたスペックル計測法を用いて、世界で初めて観測しその特性を調べることに成功した。これらの動的に変化する分極クラスターは結晶温度がキュリー温度(Tc)に近づくにつれて現れる。そしてその分極クラスターの間隔は温度とともにリニアに増加する。ところがその平均サイズはほとんど変化しない。分極はキュリー温度より約5度低い温度点で最大値を示す。分極クラスターの短距離相関強度は、結晶温度がキュリー温度に向かって減少していくにつれて、(T-Tc)0.410.02の関係をもって変化する。
池田 隆司; 平田 勝; 木村 貴海
Journal of Chemical Physics, 119(23), p.12386 - 12392, 2003/12
被引用回数:43 パーセンタイル:78.96(Chemistry, Physical)第一原理分子動力学法を用いて、常温常圧下での0.8M AlCl水溶液中のAl及びClの水和構造とそのダイナミクスを調べた。第一原理シミュレーションから得られたAl及びClの水和構造はどちらも実験とよく一致した。水和水の分子構造及び構成分子とイオンの双極子モーメントを詳細に検討したところ、カチオン,アニオンのどちらに対してもその水和構造とダイナミクスに分極効果が重要な役割を演じていることがわかった。Alの加水分解についても言及した。
Luo, G.-N.*; 山口 憲司; 寺井 隆幸*; 山脇 道夫*
Journal of Alloys and Compounds, 349(1-2), p.211 - 216, 2003/02
被引用回数:8 パーセンタイル:49.49(Chemistry, Physical)LiO,LiAlO,LiSiOのリチウムセラミックスをイオンあるいは電子で照射し、照射による仕事関数変化をケルビン計で測定した。その結果、表面の帯電の効果が大きく、これがケルビン計での測定に影響を与えることが分かった。これは、表面電荷により絶縁体中で分極が誘発されるとするモデルにより説明できた。したがって、このような絶縁物はケルビン計で仕事関数を正しく測定することが不能で、これを克服するには、例えばセラミックスを加熱し電気伝導性を高めるなどして、表面電荷を除去する措置が必要である。
三輪 幸夫; 塚田 隆
Proceedings of Symposium on Water Chemistry and Corrosion in Nuclear Power Plants in Asia 2003, p.301 - 306, 2003/00
照射誘起応力腐食割れは、照射誘起偏析による粒界での化学組成変化に伴う耐食性の劣化が主要な原因と考えられている。しかし、照射誘起偏析による局所的化学組成変化は、熱鋭敏化での局所的化学組成変化と異なり、粒界でのCr濃度の低下に加えてNi及びSi濃度の増加を伴う。このような化学組成変化により高温水中での耐食性が劣化するか否かは不明である。そこで、照射誘起偏析より粒界近傍に生じる化学組成をバルクの化学組成により模擬した実験合金を溶製し、高温水中での腐食挙動及び室温の1N硫酸水溶液中及び1mol/lの硫酸ナトリウム水溶液中でのアノード分極特性を調べた。その結果、溶存酸素を10ppm含む300C高温水中での腐食減量は、Ni及びSi濃度の影響は見られず、Cr濃度が低下するにしたがい低下することがわかった。しかし、溶存水素を1.3ppm含む高温水中では、Cr濃度の低下による腐食減量の低下は小さくなった。硫酸水溶液及び硫酸ナトリウム水溶液中でのアノード分極試験から、溶存酸素を含むpHが低い環境中ではCr濃度が低くNi及びSi濃度が高い場合に腐食電位が低くなり、Cr濃度のみが低い熱鋭敏化での場合と異なる腐食電位を示すことがわかった。一方、溶存酸素を含まない環境中では、合金の化学組成による腐食電位への大きな違いは見られなかった。硫酸ナトリウム中での不働態化電流密度はCr濃度の低下とともに増大し、Ni及びSiの影響が少ないことがわかった。
Tai, R.; 並河 一道*; 岸本 牧; 田中 桃子; 助川 鋼太*; 長谷川 登; 河内 哲哉; 加道 雅孝; Lu, P.; 永島 圭介; et al.
Physical Review Letters, 89(25), p.257602_1 - 267602_4, 2002/12
被引用回数:40 パーセンタイル:81.14(Physics, Multidisciplinary)温度に対する無秩序表面ドメイン構造の振舞を調べるためにピコ秒X線レーザースペックル計測が初めて行われた。フェロエレクトリックドメインによって引き起こされた過渡的な表面構造はキューリー温度へ向かっての温度増加に伴い減少し、キューリー温度以上で完全に消滅する。c/aドメインの空間的な配置の急激な変化は、キューリー温度より2度以下から始まることが観測された。そしてそこでは、平気的なドメインの大きさは(Tc-T)により減少することがわかった。キューリー温度近くのパラ状態において存在すると考えられていながら、従来の手法では不可能であった分極クラスターの観察を遂行できる見通しが得られた。
谷口 直樹; 川上 進; 森田 光男*
JNC TN8400 2001-025, 27 Pages, 2002/03
炭素鋼オーバーパックの寿命評価では処分環境における炭素鋼の腐食形態を把握することが重要である。日本における地下水条件を想定した場合、第2次取りまとめにおいて設定された仕様の緩衝材中で炭素鋼は不動態化せず、全面腐食の進展する可能性が高いことがこれまでの研究により確認されている。しかし、軟岩系岩盤における処分では緩衝材のまわりにコンクリート製の支保工を施工することが想定され、緩衝材に浸潤する地下水のpHが高くなることによって、腐食形態に変化を及ぼす可能性がある。そこでコンクリート材料として普通ポルトランドセメントおよび低アルカリ性セメントを用い、アノード分極測定によりセメントと接触した水溶液中での炭素鋼の不動態化条件を検討した。その結果、第2次とりまとめにおける緩衝材の仕様において炭素鋼が不動態化するのは外部から浸潤する地下水のpHが約13以上の場合であり、支保工として低アルカリ性セメントを使用すれば炭素鋼は不動態化しないことが確認された。また、緩衝材の因子(乾燥密度とケイ砂混合率)に対する炭素鋼の不動態化条件を検討した。その結果、第2次取りまとめにおいて設定された緩衝材仕様は十分に裕度をもって炭素鋼が不動態化せず、全面腐食を受ける領域にあることが確認された。
武井 奈帆子; 小関 隆久; Smolyakov, A. I.*; 諫山 明彦; 林 伸彦; 飯尾 俊二*; 嶋田 隆一*
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.5, p.386 - 389, 2002/00
高プラズマにおいてプラズマ性能を制限する要因として重要視されている新古典テアリングモード(NTM)の発生機構を解明するうえで重要であるプラズマ回転と圧力勾配を考慮したイオン分極電流モデルの検証と評価をJT-60Uの実験データを用いて行った。解析を行った放電において、NTMなしの放電ではトロイダル回転の効果によりイオン分極電流項がモードの安定化に効いており、NTMありの放電においては逆に不安定化されていることがわかった。この結果より、回転を考慮したイオン分極モデルは実験結果を矛盾しないことがわかった。
望月 祐志; gren, H.*
Chemical Physics Letters, 336(5-6), p.451 - 456, 2001/03
被引用回数:14 パーセンタイル:41.27(Chemistry, Physical)シリコン結晶から切り出し、水素終端化したクラスターモデルに対して、並列処理を援用する大規模な線形応答計算を行い、分極率並びに励起エネルギーを評価した。最大のSiHでは静的分極率として3.87Åが得られ、結晶シリコンの実験値3.64-3.76Åによく対応する。
米田 安宏; 阪上 潔*; 寺内 暉*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 39(8), p.4839 - 4842, 2000/08
被引用回数:16 パーセンタイル:57.57(Physics, Applied)チタン酸バリウムはペロブスカイト型の強誘電体で、その誘電特性は古くから調べられてきた。しかし薄膜に関しては電極を付けてその誘電特性を調べることができるほどの良質の薄膜を得ることが困難であるため、薄膜の構造はバルクとはちがった性質を持っているにもかかわらず、誘電率測定によってその電気的性質が明らかになることはなかった。しかし近年、薄膜作製技術の進歩によってナノスケールオーダーの薄膜をも電極を付けて薄膜コンデンサーを作ることができるようになった。この薄膜コンデンサーの誘電率測定と自発分極測定を行ったところ、バルクとは明らかにちがい性質であることが、電気的測定からも明らかとなった。またチタン酸バリウムは微粒子にすると誘電的性質が変わるとされているが、微粒子の誘電測定は非常に困難であるため、薄膜の誘電測定によって有限サイズ効果の知見を得ることが期待される。
泊里 治夫*; 枡形 剛*; 下郡 一利*; 和田 隆太郎*; 本田 明; 谷口 直樹
JNC TN8400 99-076, 100 Pages, 1999/10
高レベル放射性廃棄物の地層処分においてオーバーパックの候補材料のひとつであるチタンの水素吸収挙動に関して、模擬地下水中でのベントナイト、印加電位、溶液のpH、陰分極試験時間の影響を検討した。水素吸収量の時間依存性を基に、水素吸収が放射物線則に従うと仮定して求めた水素吸収速度式から算出した1000年後の水素吸収量は、水素平衡電位近傍である-0.51Vvs.SHEでは約17ppmとなった。単位面積あたりの水素吸収量と平均の電解電流の対数との関係は直線性が得られ、水素吸収量の放射物則および今回行った程度の試験時間からの評価の妥当性が確認された。また、チタン中の水素量が約500ppmを超えた時点が脆化に対する臨界値と仮定した場合、チタンは地層処分環境下では1000年以上の寿命を有すると推察された。
Koga, J. K.
Optics Letters, 24(6), p.408 - 410, 1999/03
被引用回数:21 パーセンタイル:68.7(Optics)レーザー伝播に対するガスの非線形分極の効果を含むシミュレーションモデルを示す。このモデルにおいては、原子応答モデルを導入することによりガスの有限応答時間が考慮される。本研究では、レーザーパルスの自己集束に関するテスト問題に対して、理論とシミュレーションの結果が一致することを確認した。
金子 純一; 片桐 政樹; 池田 裕二郎; 西谷 健夫
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 422, p.211 - 215, 1999/00
被引用回数:24 パーセンタイル:84.01(Instruments & Instrumentation)ダイヤモンド放射線検出器の分極現像を抑制するため、イオン注入法に代わる照射損傷のない方法として、合成ダイヤモンド単結晶上にボロンをドープしたCVDダイヤモンド層を成長させ電極として使用することを試みた。試作した検出器は5.486MeV線に対して0.39%の高いエネルギー分解能を持ち、エネルギー分解能を保持したまま、50cps以上の計数率で安定して測定を行うことができた。一般にボロンをイオン注入法でダイヤモンドに打ち込んで作製した電極はインジェクション電極として説明されてきたが、本検出器ではブロッキング電極として動作していることがわかった。
金子 純一; 片桐 政樹; 池田 裕二郎; 西谷 健夫
Advanced Materials'98;Advanced Materials Research Utilizing Extreme Conditions, p.257 - 260, 1998/00
人工ダイモンドを用いた放射線検出器を開発した。すべてのタイプのダイヤモンド放射線検出器が線に対して感度をもった。特にIIa型ダイヤモンドを用いた放射線検出器はエネルギースペクトロメータとして使用可能なエネルギー分解能を持った。しかし最も高純度なIIa型単結晶ダイヤモンドを用いた放射線検出器でも電子に対する電荷捕獲が顕著に観測され、結果として分極現象が生じた。分極現象を抑制する方法としてボロンドープCVDダイヤモンド電極を適用し、シリコン表面障壁型半導体検出器とほぼ同等なエネルギー分解能を持ちながら、実用的な計数率で規定可能な検出器の開発に成功した。
水田 幸男*; 森下 憲雄; 桑田 敬治*
Magnetic Resonance and Related Phenomena, Volume 1, p.931 - 932, 1998/00
TMDPOのレーザー光開裂によって生成するDPOラジカルと種々のビニルモノマーとの反応過程で生成する初期重合ラジカルを、FT及びcw時間分解ESR法により検出し、時間依存的な反応過程の検討を行った。cw時間分解ESRスペクトルは、初期重合ラジカルの帰属に有効であり、さらに次世代の重合ラジカルの検出及び帰属を可能とした。初期重合ラジカルの生成過程は拡散律速とみなされる程非常に高速でcw時間分解ESRでは時間追跡が不可能であったが、FT法を用いることで生成速度を決定することができた。検出された重合ラジカルのESRスペクトルは強い吸収を示し、DPOラジカルのスピン分極を継承していることが確かめられた。また信号の減衰過程しおもにスピン格子緩和過程によることを明らかにし、緩和時間の決定を行った。
金子 純一; 片桐 政樹; 池田 裕二郎; 西谷 健夫
Radiation Detectors and Their Uses, p.259 - 263, 1998/00
IIa型人工ダイヤモンド放射線検出器に5.486MeV線を入射した場合の電荷有感型前置増幅器出力信号について解析を行った。厚さ0.1mmの検出器ではトラッピング・デトラッピング効果による低速成分のない信号が観測された。一方電子に対して顕著なトラッピングが生じていることがわかった。この結果、最悪の場合分極現象が生じ測定を行うことが不可能となる。この問題を解決するため、ボロンドープCVDダイヤモンド層をIIa型ダイヤモンドの上に成長させ、電極として使用することを試みた。その結果、シリコン表面障壁型半導体検出器と同等なエネルギーの分解能をもち、実用的な計数率で測定可能な検出器の開発に成功した。
永井 崇之; 大橋 和夫; 川野邊 一則*; 竹内 正行; 武田 誠一郎
PNC TN8410 97-425, 34 Pages, 1997/11
(目的)硝酸溶液中にルテニウムを添加した場合のステンレス鋼の電気化学的特性を調査する。(方法)溶液環境を支配する因子(Ru濃度、硝酸濃度、等)をパラメータとして、304ULC、310Nbの腐食電位および分極曲線の測定を行った。(結果)(1)純硝酸とRu共存環境における304ULCおよび310Nbを比較した場合、Ruの添加により腐食電位は約200mV以上高くなることが分かった。(2)Ru濃度が高くなるに従って、304ULCおよび310Nbの腐食電位は上昇し、不働態と過不働態の境界から過不働態へ移行することが分かった。(3)Ru共存環境における304ULCおよび310Nbの硝酸濃度の影響は硝酸濃度が高くなるに従って、腐食電位は上昇し、不働態から過不働態へ移行することが分かった。(結論)本試験により硝酸溶液中の304ULCおよび310Nbは、Ru濃度、硝酸濃度が高くなるに従って腐食電位が上昇し、不働態から過不働態へ移行することが確認できた。
樋口 雅彦*; 長谷川 彰*
Journal of the Physical Society of Japan, 66(1), p.149 - 157, 1997/01
被引用回数:42 パーセンタイル:84.66(Physics, Multidisciplinary)磁性を考慮に入れたf-電子系化合物の電子状態の計算のために今回、量子電磁力学に基づく多体系のハミルトニアンから出発して、相対論的な密度汎関数理論を展開した。求められた一電子方程式は、Dirac型のセルフコンシステントな形式であり、Zeeman項を自然な形で取り込んでいる。それゆえに、現在、重い電子系(強相関系)化合物のいくつかに見られるメタ磁性に対して、この理論は適用可能と考えられる。また、重い電子系超伝導体の代表物質であるUPt、UPdAlは磁性を帯びている(反強磁性)ので、従来の常磁性的バンド理論では説明できない事象をこの理論では、あるいは説明できる可能性がある。